【米国株】バンガードセクター別ETF
米国の個別企業へ投資って難しそうだと感じことはないでしょうか?
かといってインデックスばかりだとリターンも数%で短期での利益は期待できません。(それでも凄いのですが)
そういう方には個別株の投資の前にセクター別のETFをご紹介します。
正直同じセクターの銘柄ばかり購入しても暴落を受けてしまうと大きな損失が出てしまう可能性もあります。
この記事では、バンガード社が提供の11種類のETF、それぞれの特徴をご紹介します。
記事を読み終えると、それぞれのセクターの特徴をざっくりと理解でき投資に役立ていただけることができます。
セクター別ETF銘柄
米国株投資では同じ業種やテーマが似ている企業を11種類のセクターに分けて分類しています。
銘柄を分散して投資をしていても同じ業種の企業ばかりを保有していてはどうしても値動きが似てきてしまいます。
景気毎に好調なセクターは以下の通りです。
- 回復:情報技術、金融
- 好況:資本財、一般消費財、サービス、素材
- 後退:エネルギー
- 不況:生活必需品、ヘルスケア、通信、公共事業
世界2位の資産運用会社バンガード社からはそれぞれのセクターに特化したETFが販売されています。
セクター名 | バンガード社のETF | 資産総額 |
エネルギー | VDE | 4,701 |
素材 | VAW | 3,084 |
資本財 | VIS | 5,100 |
一般消費財 | VCR | 5,941 |
生活必需品 | VDC | 5,506 |
ヘルスケア | VHT | 13,954 |
金融 | VFH | 9,841 |
情報技術 | VGT | 44,409 |
コミュニケーションサービス | VOX | 3,802 |
公共事業 | VPU | 4,684 |
不動産 | VNQ | 36,771 |
運用総額はやはり情報技術がズバ抜けて多いです。
現時点でリターンを期待できるのば情報技術のセクターですね。
【投資の最適解】投資の大原則 まとめ
各セクターの特徴と代表的な企業
それぞれの各セクターの特徴と主力の銘柄についてご紹介します。
エネルギーセクター
エクソンモービルやシェブロンなど石油関連企業が属するセクターです。
ロシアやサウジアラビアなどの石油産出国の国策の影響を大きく受け価格の変動幅が大きくなっています。
また成熟している企業が多く、成長力は低くなっています。
私はエクソンモービルを保有しています。
一時は株価が低迷していましたが今では含み益が出ており配当金ももらえています。
今後の成長は期待できない分、高値で掴んでしまうと長きに渡って含み損が出てしまう可能性もあります。
エクソンモービル、シェブロン、コノコフィリップス、フィリップス66
素材セクター
特殊加工品、工業ガス、包装紙、基礎科学品、肥料、鋼鉄といった産業資材を提供している企業が含まれているセクターです。
景気動向に敏感でボラティリティは高めとなっています。
こちらのあまり馴染みのない企業が並んでますね。
主な構成銘柄
- リンデ
- エアープロダクツ・アンド・ケミカルズ
- デュポン・ドゥ・ヌムール
- シャーウィン・ウィリアムズ
資本財セクター
化学品、工業ガス、鋼鉄といった産業素材を提供している企業が属するセクターです。
景気動向に敏感なセクターとなっており、聞き馴染みのない企業が多い印象です。
主な構成銘柄
- ハネウェル・インターナショナル
- ユニオン・パシフィック
- ユナイテッド・パーセル・サービス
- ボーイング
一般消費財セクター
一般消費者向けの製品などを提供している会社が属するセクターです。
スターバックスやマクドナルドなど聞き覚えのある企業が多いです。
アマゾンやテスラなどもこのセクターに属しています。
生活必需品ではないので景気が悪くなると業績が悪くなる傾向にあります。
- アマゾン
- テスラ
- ホーム・デポ
- ナイキ
- マクドナルド
生活必需品セクター
P&Gやウォルマート、コカコーラなど日々の生活に密着した商品を提供している企業が属するセクターです。
景気が悪くなってもニーズが減りにくいものを扱っているため不況に強く、高配当企業が多いセクターとなっています。
P&Gやウォルマート、コカコーラなどは連続増配銘柄でもあり長期で保有したい銘柄ですね。
- プロクター・アンド・ギャンブル
- ウォルマート
- コカ・コーラ
- ペプシコ
- フィリップ・モリス・インターナショナル
ヘルスケアセクター
ジョンソンエンドジョンソンやファイザーなど医薬品や医療危機などを提供している企業が属するセクターです。
医療は一定のニーズがあり不況に強いセクターです。
直近10年ではS&P500を上回るリターンを出していて配当金も高めです。
私もジョンソンエンドジョンソンは昨年から保有して配当金をいただいてます。
主な構成銘柄
- ジョンソン&ジョンソン
- ユナイテッドヘルス・グループ
- アボット・ラボラトリーズ
- サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック
金融セクター
銀行や保険、証券会社などが属するセクターです。
金利の影響を受けやすいので金利が低くなれば収益が低くなり、逆に金利が上昇すれば収益が高くなる傾向があります。
リスクが高く景気に左右されやすいセクターです。
主な構成銘柄
- JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー
- バークシャー・ハサウェイ クラスB
- バンク・オブ・アメリカ
- シティグループ
情報技術セクター
情報技術はアップルやマイクロソフトといった現在の米国経済を牽引するIT企業が含まれているセクターです。
過去10年のパフォーマンスはS&P500を大きく上回っています。
成長企業が多いため配当金は少なくなっています。
主な構成銘柄
- アップル
- マイクロソフト
- エヌビディア
- ビザ
- マスターカード
コミュニケーションサービスセクター
今まではAT&Tやベライゾンなどが大きな比率を占めていましたがフェイスブックやアルファベット、ディズニーなどが含まれるようになりました。
主な構成銘柄
- フェイスブック(メタ)
- アルファベット
- ウォルト・ディズニー
- ネットフリックス
公共事業セクター
電気、ガス、水道といった社会のインフラを担う事業を展開している企業が属するセクターです。
私達にはなじみのない企業が多いです。
不況に強く、ディフェンシブな銘柄が多くなっています。
そのため成熟企業が多く成長よりも配当金が多いセクターとなっています。
- ネクステラ・エナジー
- デューク・エナジー
- サザン
- ドミニオン・エナジー
不動産セクター
米国内の不動産の売買、賃貸などの事業を展開している企業が属するセクターです。
金利や景気などの影響を受けやすい
日本からは投資できる環境が整っていないため選択肢にはならないでしょう。
- アメリカンタワー
- プロロジス
- クラウン・キャッスル・インターナショナル
まとめ
今回の記事をまとめると以下の通りです。
セクター別ETF
- エネルギー VDE
- 素材 VAW
- 資本財 VIS
- 一般消費財 VCR
- 生活必需品 VDC
- ヘルスケア VHT
- 金融 VFH
- 情報技術 VGT
- コミュニケーション VOX
- 公共事業 VPU
- 不動産 VNQ
主な主力企業
- エネルギー エクソンモービル、シェブロン、コノコフィリップス、フィリップス66
- 素材 リンデ、エアープロダクツ・アンド・ケミカルズ、デュポン・ドゥ・ヌムール
- 資本財 ネウェル・インターナショナル、ユニオン・パシフィック
- 一般消費財 アマゾン、テスラ、ホーム・デポ、ナイキ、マクドナルド
- 生活必需品 ター・アンド・ギャンブル、ウォルマート、コカ・コーラ、ペプシコ、 フィリップ・モリス
- ヘルスケア ジョンソン&ジョンソン、ユナイテッドヘルス・グループ、アボット・ラボラトリーズ
- 金融 JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー、バークシャー・ハサウェイ クラスB、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ
- 情報技術 アップル、マイクロソフト、エヌビディア、ビザ、マスターカード
- コミュニケーション ネクステラ・エナジー、デューク・エナジー、サザン、ドミニオン・エナジー
- 公共事業 ネクステラ・エナジー、デューク・エナジー、サザン、ドミニオン・エナジー
- 不動産 アメリカンタワー、プロロジス、クラウン・キャッスル・インターナショナル
景気局面で好調なセクター
- 回復:情報技術、金融
- 好況:資本財、一般消費財、サービス、素材
- 後退:エネルギー
- 不況:生活必需品、ヘルスケア、通信、公共事業
セクター別のETFは個別株より分散が効いていて、インデックス投資よりリターンを高められる可能性があります。
投資に慣れてきた方は今回ご紹介した銘柄を購入してみても良いのではないでしょうか?