つみたてNISAの選び方!書籍『つみたてNISAはこの8本から選びなさい』要約
つみたてNISAはよく聞くけど投資信託って色々種類があってどうやって選んだらよいか分からないですよね?
今回はつみたてNISAの銘柄選択のやり方について
セゾン投信社長の中野晴啓さんが書いた本
『つみたてNISAはこの8本から選びなさい』から、一部を抜粋してご紹介します。
この本ではどういった基準で投資信託を選んだらよいかという内容をつみたてNISAに絞って詳しく書かれています。
将来の資産づくりにはつみたてNISAは適切な制度となっていてこれから投資を始める方には非常に参考になる考え方であると思います。
将来どのくらいの資金が必要なのか分からないって方はこちらの記事もどうぞ!
それではよろしくお願いします。
つみたてNISAとは
つみたてNISAは2018年1月から始まりました。
個人投資家の多くは短期で大きく値上がりする株で大儲けしたい!
と考え、資産運用を長期でするという視点が欠けていたそうです。
私も含め実際儲けたい!と考える方がほとんどだと思います。
長期での資産づくりには「長期・分散・積立」といったことが必要になります。
個人投資家に強制的にやってもらおうとした制度がつみたてNISAです。
つみたてNISAとは、特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。
つみたてNISAの対象商品は、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、投資初心者をはじめ幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組みとなっています(対象商品についてはこちら)。
引用 金融庁HP
つみたてNISA、現行の制度では、毎年40万円を上限として投資信託が購入できます。
購入した年から数えて20年間、非課税で運用が可能です。(投資総額は最大800万円となります。)
つみたてNISAで購入できる投資信託は金融庁が選んだ投資信託に限定されています。
その数は6000本以上ある投資信託中で163本しかありません。
つまり資産作りに適して投資信託は163本のみと金融庁がみなしているといえます。
資産運用に適してないものがそんなに多いのに驚きですね!
つみたてNISAが最強な理由
つみたてNISAのメリットは次の通りです。
- 税金のメリットがある
- 金融庁が決めた条件をクリアした投資信託だけしか購入できない
- 1万円以下などの少額から投資できる
少額から投資が可能なところに一番メリットがありますね。
税金のメリットがある
つみたてNISAには前述したとおり20年間非課税で運用が可能です。
長期で運用することつまりは時間を分散してコツコツと購入することで税制でのメリットとリータンのばらつきを小さくするメリットがあります。
金融庁が決めた条件をクリアした投資信託だけしか購入できない
つみたてNISAは資産形成のためのしくみです。
そのため投機性の高い商品や資産運用に適さない商品はつみたてNISAの対象となっていません。
初心者にとっては割高な商品を購入しなくて済むというメリットがあります。
1万円以下などの少額から投資できる
投資信託は毎月少ないもので500円程から購入が可能です。
少額から積み立てをすることができ、大きな失敗を避けられるということもメリットと言えます。
つみたてNISAでのスクリーニング条件
つみたてNISAを選ぶ際にこちらの本で推奨されている条件は下記の通りです。
つみたてNISAの選び方
- 国際分散投資
- 日本株の比率は1/3以下
- 日本株が入っているもの
- 為替ヘッジなし
- 純資産残高50億円以上
- ターゲットイヤーファンドは外す
国際分散投資
国際分散投資を進める理由は未来は誰にも分かりません。
ただ資本主義のしくみ上、世界経済は成長し続けます。
それは人々がより良い生活を営みたいと考えるためです。
経済成長が望める国がどの国か分からない故に全世界に投資しておくことが長期投資では無難であるため筆者は国際分散投資を進めています。
米国株ETFにはVTというETFもあり国際分散投資が可能です。
日本株の比率は1/3以下
どうしても国内株式や国内債券を独立した資産クラスとして均等に分散すると日本株の構成比率が高くなりすぎてしまいます。
- 国内株式
- 海外株式
- 国内債券
- 海外債券
とすると国内株式、国内債券比率が50%となってしまいます。
そのため国際分散という意味では日本株の比率を1/3以下に抑える必要があります。
日本株が入っているもの
日本株比率が高すぎるのもダメですが低すぎるのもまたダメです。
日本は低迷しているといえど世界3位の経済大国です。
日本株をまったく外してしまうのも国際分散投資という意味では違ってきます。
為替ヘッジなし
国際分散投資をする際には為替の問題が必ず発生します。
為替リスクがかなり大きく特に近年為替はかなり動いています。為替ヘッジなしを選択しましょう。
純資産残高50億円以上
資産運用は規模の世界です。
多くの資金を集めたファンドの方がより効率的にお金を増やすことが可能となります。
そう考えると純資産残高が50億円以上ある投資信託から選んだ方が無難です。
ターゲットイヤーファンドは外す
ターゲットイヤーファンドとは保有者の年齢に応じてリスク性資産への投資配分を自動で調整してくれるファンドです。
リスク性の資産がどんどん下げられるターゲットイヤーファンドは長期投資には向かないと考えられるため外した方がよいでしょう。
条件を満たした8本の銘柄 ネタバレ
以上の条件を満たした投資信託は次の8本になります。
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
購入時手数料 | 0% |
---|---|
信託報酬 | 年0.57% ± 0.02% 程度(税込) |
信託財産留保額 | 0.1% |
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは1本で世界中の株式・債券に投資できるのが特徴です。
株式と債券の投資比率は原則として50:50となっています。
バンガードのインデックスファンド8本で構成されており資産配分は市場規模によって随時リバランスされています。
ご覧のようにかなり分散が効いていることが分かります。
セゾン資産形成の達人ファンド
購入時手数料 | 0% |
---|---|
信託報酬 | 年1.35% ± 0.2% 程度(税込) |
信託財産留保額 | 0.1% |
セゾン資産形成の達人ファンドはすべての株式へ投資できるファンドです。
運用コストは他ファンドに比べると高めですが運用実績は市場平均を凌駕しています。
国際分散型のアクティブファンドです。
世界経済インデックスファンド
購入時手数料 | 0% |
---|---|
信託報酬 | 0.54% |
信託財産留保額 | 0.1% |
世界経済インデックスファンドは6本のインデックスファンドが投資対象です。
それぞれの投資比率は株式:債券 50:50にしています。
地域ごとの経済規模をベースにリバランスが行われているため新興国市場の投資比率が高めになっています。
のむラップ・ファンド(積極型)
購入時手数料 | 0% |
---|---|
信託報酬 | 年1.49% |
信託財産留保額 | 0.3% |
のむラップ・ファンド(積極型)はリスク資産比率を高めにしてより高いリターンを目指すファンドです。
アクティブ運用のためインデックス型のファンドより割高な手数料となっています。
資産配分にはREITが含まれているのが他のファンドに見られない特徴です。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
購入時手数料 | なし |
---|---|
信託報酬 | 年0.154% |
信託財産留保額 | なし |
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は複数の資産へ均等分散しているファンドです。
ローコストのファンドで個人投資家の間でも人気の高い「eMAXIS」シリーズです。
バランス型の投資信託記事の中でもおすすめ銘柄として紹介しています。
楽天全世界株式インデックスファンド
購入時手数料 | なし |
---|---|
信託報酬 | 年0.202 |
信託財産留保額 | なし |
楽天全世界株式インデックスファンドは「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」へ投資する商品です。
VTの投資信託版です。
全世界株式の8,000以上の銘柄に分散投資されます。
株式100%のため債券を組み入れたファンドよりも値動きは大きくなります。
経費率もかなり安く抑えられておりこちらもオススメのファンドです。
iFree 8資産バランス
購入時手数料 | なし |
---|---|
信託報酬 | 年0.242% |
信託財産留保額 | なし |
iFree 8資産バランスは大和投信が運用しているインデックスファンドのシリーズです。
バランス型のファンドですがコストがかなり低めに抑えられています。
exe-i グローバル中小型株式ファンド
購入時手数料 | なし |
---|---|
信託報酬 | 年0.31% |
信託財産留保額 | なし |
exe-i グローバル中小型株式ファンドはexe-iシリーズの中の商品でアクティブ運用のファンドです。
ETFを通して世界の中小型株へ中心に分散投資をするファンドです。
他のグローバル運用のファンドと比べるとハイリスクハイリターンとなっています。
まとめ
今回ご紹介したスクリーニングの条件はこちらになります。
スクリーニング条件
- 国際分散投資
- 日本株の比率は1/3以下
- 日本株が入っているもの
- 為替ヘッジなし
- 純資産残高50億円以上
- ターゲットイヤーファンドは外す
つみたてNISAは投資期間が長くとれる方にはぜひ活用したい制度です。
少額からでも始めることができますのでぜひ多く方へ知っていただいて投資をして欲しいと思います。
個人的には銘柄選定よりも長期で投資を続けることの方が難しいと思います。
気になった方は今回ご紹介した書籍の方も読んでみて下さい。