なぜバブルは生まれるのか?
バブル経済・バブル景気という言葉を聞いたことがあると思います。
会社の上司はバブルは凄かったと言われてましたが30代の私には全然実感がありません・・・
かつてのバブル経済は崩壊し、大損をした人も数多くいたと言われています。
日本は経済が長期の停滞に陥っていますがバブルとはどういった仕組みで発生するのでしょうか?
今回はバブルについてご紹介します。
バブルのしくみ
バブルとは日本語で泡の意味です。
急激な膨張とその後の崩壊が泡がふくらんでしぼむ様子によく似ていることからバブルと呼ばれます。
実態経済による需要と供給に関わりなく価格が上昇することをバブルと呼びます。
基本的には物の価格は需要と供給で決まります。
- 供給よりも需要量が少ないと価格が下がる
- 需要量よりも供給量が少ないと価格は上がる
投資商品は将来値上がりするかも、という期待から需要が生まれます。
創立して間もない会社でも将来性がありそうであれば
株価が値上がりするかも!
という期待が生まれ買う人が増えて値上がりする場合があります。
バブルは期待需要というよりも売り買いをして儲けようという人々の思惑から価格変動が加わって膨らんでいきます。
バブルの歴史
日本のバブル景気
日本では1986年12月から1991年2月までの約4年間に資産価格の上昇と好景気の時期がありました。
これが一般に言われているバブル景気です。
1989年には日経平均株価は38,957円の史上最高値を更新しました。
グラフで見るを分かりますが価格は3倍に急騰しています。
1985年のプラザ合意での急速な円高で輸出企業が打撃を受けました。
- 1ドル 235円 ⇒ 1年後 1ドル 150円
1年でドルの価値が半減しています。
今かっている価格よりも1年後に半値の価格で販売している商品があったら凄く安く感じますよね。
そのため日銀は景気を回復させようと低金利政策をとりました。
その余ったお金が株式や不動産に流れ資産価格の上昇がはじまったことがバブルが発生した原因と言われています。
ドットコムバブル
1990年代のアメリカではITバブルが発生しました。
新たなサービス『インターネット』の成長期待からドットコムと名の付く企業であれば株価が上昇しました。
図のように1995年に1000ポイントだったナスダック総合指数は2000年に5000ポイント台まで上昇しましています。
米ドル利上げを契機に、株価は急速に崩壊し、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件もあって、2002年には1000台まで下落しました。
その後、投資資金が住宅へ流れ住宅バブルが発生しました。
チューリップバブル
チューリップバブルは世界で最初のバブルと言われています。
17世紀、オランダにオスマントルコ帝国から、珍しいチューリップの球根が輸入された事から事件は始まります。
チューリップは球根にウイルスが感染することで様々な模様の花を咲かせます。
当時は富裕層の間で観賞用のチューリップが流行っていました。
やがて球根そのものが先物取引による投機の対象となり、球根一個に家が一軒買えるほどの値段がつきました。
やがて誰も買い手がつかなくなり、突如球根の価格はは暴落しチューリップバブルは破綻しました。
バブル発生の原因
バブル発生の理由
バブルが発生しやすくなったとも言われています。
バブルの原因は【カネ余り】です。
大量の資金が一定の物や商品に流れ込むとバブルが起こります。
その【カネ余り】を発生させるのが政府の金融政策です。
景気が悪くなると政府は景気政策を打ち出します。
景気対策は
- 金融政策
- 財政政策
の2種類があります。
- 金融政策とは金利を下げることと通貨供給量を増やすこと
- 財政政策とは公共事業の拡大・縮小や増税・減税などを行うこと
経済を刺激しようと金融政策を打ち出すことでバブルが発生しやすい状況が生まれます。
また現在の経済では大量生産・大量消費型の経済ではなく下記のような産業が中心となっています。
- 情報通信
- 医療介
- 護観光娯楽
- サービス業
その結果、設備投資などの現物資産ではなく
金融資産や不動産への投資に向かうことが多くなりバブルを誘発するようになった
という背景もあります。
音楽が鳴っている間は踊り続ける
さすがに通常100円で売られているものが2倍、3倍になったら気づくのでは?
とあなたも思うと思います。
なぜ価格が高いと分かっていながら人々は資金を投入してしまうのでしょうか?
人々は儲ける事ができると
- もっと儲けよう
- 損をしたくない
と考えるようになります。
人間心理ですね。
リーマンショックの数年前は株価も不動産価格も上昇を続けていました。
誰もが価格が高くなりすぎていると感じていましたがそれでも買う人の方が多かったそうです。
なぜでしょうか?
それは誰もが儲けたいと思うがゆえに価格が上昇基調にある間は買わないと儲けられないからです。
儲けようとすれば買わざるを得ないということです。
バブルとの付き合い方
バブルは景気の一種です。
重要なのはバブルだと気づくことです。
投資の神様、ウォーレン・バフェットの言葉にこんな内容があります。
他人が貪欲な時は慎重に、慎重な時は貪欲に。
バブルが弾けた後の価格が下がったときにチャンスが生まれます。
短期で儲けようと投機的な要素が強くなってしまうため長期的な目線で投資をおすすめします。
儲け話を聞いて投資方針を変えないようにしましょう。
まとめ
- バブルは儲けようという気持ちから生まれる
- 高値と思えてももっと高値になるという心理が働けば売買は成立する
- 投機の対象となると暴騰と暴落が起きやすい
- 金余りはバブルが起きやすい
- バブルは必ず暴落するがいつかは分からない
長期投資を続けていく中で重要なことは気持ちにゆとりを持っておくことです。
バブルを乗り越えなければ長期投資で利益を得ることが難しいということが分かります。
できるだけ若いときから投資を始めることで焦らずコツコツと利益を積み立てていけるのではないかなと思います。
長期投資についての記事はこちらになります。
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