【要約】敗者のゲームのポイントを紹介 [原著第8版]
今回の記事ではインデックス投資の名著「敗者のゲーム」の内容について
- 敗者のゲームってよく聞くけど読んだことがない
- 難しいそうな本なので内容だけ知りたい
- 読んだことがあるけど途中で辞めてしまった
という方に向けて書籍の要点をご紹介します。
インデックスファンドの名著にあげられていることもあり非常に洗練されている内容となっています。
それではよろしくお願いします。
運用は「敗者のゲーム」になった
敗者のゲームとは?
タイトルの敗者のゲームとはよく分からないかと思いますが簡単に言うとミスが少ない方が勝つゲームであるということ。
テニスの試合の内容が例に出されていて
- プロのテニスではほとんどミスがなく良いショットを打った方が勝つ勝者のゲーム。
- 一方でアマチュアのテニスではミスによる得点がほとんどでミスが少ない方が勝つ敗者のゲーム。
投資の世界では市場平均を上回ろうとして個別株へ投資したり、短期で売買を繰り返しするということは敗者のゲームであると著者は言っています。
つまり誰かのミスでしか勝つことができないゲームになってしまっているということです。
- 全体的にプロは市場に負けている。
- 1年以上の成績をみると7割が市場平均に負けている。
- 10年では8割。15年では9割のファンドが市場に負けている。
結局どのファンドが勝つかも誰にも分からないということです。
機関投資家は取引所の取引の99%を占めていて数が膨大で能力も高く、顧客のために質の高いサービスを提供しようとしているので資産運用は敗者のゲームとなってしまっています。
つまり情報が瞬時に広がる現代では動き回るよりも手数を減らす方法が得策という結論に至った。
これが本書に書かれているメインの内容です。
インデックス投資の強み
本書であげられているインデックス投資の特徴は以下のとおり
- 銘柄を分析する時間と労力が少ない
- 相対的にリターンが高い
- 低コスト (売買コスト、税金が低い)
- 判断ミスによる失敗が少ない
- 最重要課題だけに専念できる (運用目的、長期投資方針)
インデックス投資の特徴は圧倒的に楽で高いリターンを誰でもできるということです。
オルカンやVTIなどの指数に投資して持っていれば長期的に見れば増えているわけです。
債券への投資
債券への投資についてはかなり消極的です。
なぜかというとリターンが債券は株式と比較してリターンが低いということ。
通常は年齢の比率を債券へということが言われがちですがこの敗者のゲームにおいては株式一択。
また子供、孫の世代に渡って相続もできるということで超長期で考えるのであればやっぱり株式の方が良いのではないかという論理です。
厚切りジェイソン氏の考え方に近いですね。
個人的には債券へは投資はしていますが現金など他の資産で代用しても良いかと思います。
なぜ運用方針が必要なのか?
運用方針なんて非常にメンドイのでファンドを選んでみたいを思いますよね。
私も経験がありますがただそういった方法ではかなりの確率で失敗してしまいます。
軸となる方針を決めておかないと感情でどうしても動いてしまい当初の方針からかけ離れた行動をしてしまうものです。
- 目的の決定と資産配分の決定
- 株式の配分の決定
- アクティブかインデックスか
- アクティブファンドの選定
- 個別銘柄の選定
行動経済学
行動経済学についても言及されていて
人間は決して合理的な生き物ではないしばしば大きく判断を間違える。
今まで多くの人が犯してきた間違いを避けるにはなぜ間違えるか、どうすれば間違いを避けられるかを知っておく必要がある。
ということも書かれています。
いかに私達が感情によって動いてしまうかということです。
タイムラインが総悲観の時はなんとなく買えない。価格が上がってくると買いたくなる。
安い時に売りたい、高い時に買いたいと思うのが投資というもの。
感情に逆らって行動するというのができないのでルールを決めてそれを守りましょうということです。
どうすれば敗者のゲームに勝てるのか?
投資で成功する秘訣は投資計画をしっかり考え、それに沿って投資すること。
つまりは長期で保有し続けることです。
市場を上回る成績をあげるというのは非常に難しいこと。市場を上回る成績をあげようとするとブレてしまって手数料を多く支払うことになってしまいます。
現実的な自分の運用目的を明確にし、長期的視野に立った運用政策を策定し、それに沿って実行する。非常にシンプルですが続けることがいかに難しいということが言えます。
まとめ
書籍の中で一貫して言われていることはインデックスファンドを長期保有せよということです。
インデックス投資が不安だったり、下落相場の際にはインデックス投資の優位性を再確認できる内容となっています。
初心者の方にもおすすめできる内容となっているので一度読んでみて下さい。