【米国債券ETF】BNDとは?特徴と内容解説
債券は伝統的な資産と言われていて投資について学んでいくと度々登場する商品です。
債券は株式よりリスクが低く、リターンも低い商品となっています。
米国債券ETFでは比較的安定して2%~4%の利回りを得られる銘柄もあります。
リターンは株式の方が高いのですが損はしなくないがそこそこの利回りを得たいという方へ向けて
今回は投資の大原則にも書かれていたオススメのバンガードの債券ETF【BND】についてご紹介します。
BNDとは?
BNDとは世界第二位の運用会社のバンガードが運用する人気の債券ETFです。
投資対象はブルームバーグ・バークレイズ米国総合浮動調整インデックスのパフォーマンスへの連動を目指すETFで
米国の短期・中期・長期の債券に幅広く投資しています。
つまりはDNB一本で米国の安定性の高い債券をまるごと購入できるという商品です。
BNDの基本情報 2022年9月時点
続いてはBNDの概要です。
- ティッカー BND
- 名称 バンガード 米国トータル債券市場ETF
- 運用会社 バンガード
- 経費率 0.035%
- 決算月 毎月
特筆すべきポイントは経費率が0.035と格安な点と毎月分配金が出るという点です。
上手く組み合わせることができれば受取配当金を安定させることが可能です。
また投資する主な債券は次のとおりです。
- 米国債
- 社債
- 米国以外の米ドル建て債券
- モーゲージ債及びアセットバック証券
もう少し詳しくみていきます。
格付別構成比率
格付別構成 | 比率 |
---|---|
米国政府 | 67.1% |
Aaa | 3.8 % |
Aa | 3.0% |
A | 11.7 % |
Baa | 14.4 % |
Baa未満 | 0 % |
先ほどあったとおりBNDの構成比率は米国国債が6割を占めている上、格付けがBaa以上の債券、約8400銘柄で構成されています。
これは米国企業の中でもより信頼性の高い企業を中心に購入しているので倒産してしまう可能性が極めて少ないということです。
発行体別構成比率
発行体別構成 | 比率 |
---|---|
米国財務省/政府機関 | 41.6 % |
政府モーゲージ担保証券 | 21.8 % |
工業 | 17.8 % |
金融 | 8.9 % |
米国外の発行体 | 4.8 % |
コマーシャル・モーゲージ担保証券(CMBS) | 2.2 % |
公共事業 | 2.3 % |
アセットバック証券 | 0.4 % |
発行体も米国政府が過半数を占めています。
要するに安全と認められている債券で構成されているのがBNDの特徴です。
チャート
- ピンク色 VTI(全米株式)
- オレンジ色 VYM(高配当株式)
- ブルー色 BND(債券)
直近5年間のチャートの比較です。
この5年間では株式が圧倒的なリターンをあげていることが分かります。
BNDはほぼ横ばいに見えますが配当込みのリターンは4%程あります。
値動きが少なく、安定したリータンを見込めるのが債券の大きな特徴です。
年初来 | 1年 | 3年 | 5年 | 設定来 | |
基準価額(NAV) | -0.76 % | 4.63 % | 5.52 % | 4.01 % | 4.36 % |
市場価格 | -0.84 % | 4.70 % | 5.53 % | 4.03 % | 4.36 % |
ベンチマーク | -0.79 % | 4.80 % | 5.56 % | 4.08 % | — |
債券ETFのデメリット
安定している反面、当然デメリットもあります。
為替リスクがある
まずは為替リスクです。BNDは米国ETFのため購入するためには円からドルに交換する必要があります。
債券ETFといえど円高、円安の影響を直接受けてしまうため、円での資産よりもリスクがあります。
また配当金を円貨に変える際にも手数料がかかります。
2022年のように為替が大きく動いてしまうとその分リターンに直結してくる可能性も十分にあります。
手数料の安いおすすめの証券会社についてはこちらの記事でまとめています。
長期で見ると株式よりリターンが低い
もう一つのデメリットはリターン低い点です。
過去のデータによると投資期間が15年以上だと株式が一番リターンが高いという結果が出ています。
ですので債券中心のポートフォリオだとリスクの割にリターン低く物足りなく感じられるかもしれません。
まとめ
今回の記事をまとめると次のとおりです。
- BNDは値動きが少なく、安定した債券へ投資するETF
- 経費率 0.035%と最安値
- 毎月分配型のためキャッシュフローが計算しやすい
- 株式と反対の動きをするためポートフォリオを安定させる
BNDは非常に安定的な値動きをするETFです。
すでに大きな資産を築いている方のリスクヘッジ先としては有力な投資先となるでしょう。
また株価の暴落時にはポートフォリオ安定させる役割にもなりそうです。
ETF選びに迷った方はこちらの本がおすすめです。