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70歳まで働かないといけない?定年延長を会社員向けにやさしく解説

ネス

「定年が70歳になるらしい」

そんな話を聞いて、「えっ、70歳まで働かないといけないの?」と思ったことはありませんか?

私自身も会社員を10年以上続けるなかで、「このまま70歳まで働くのだろうか」と不安になったことがあります。

結論からいうと、全員が70歳まで働く義務はありません。

ただし、65歳以降も働ける仕組みは広がっています。

そして再雇用された場合、給料や役職が今までと同じとは限りません。

この記事では難しい法律の話をできるだけ減らして、何歳まで働く必要があるのか、65歳以降の給料や年金はどうなるのか、今から何を確認しておけばよいのかを会社員目線でわかりやすく説明します。

結論を先にまとめると、次の3点です。

  • 65歳までは、希望する人が働ける制度を用意する「義務」が会社にあります
  • 70歳までは、会社が働く場を用意する「努力義務」にとどまります(必ず実施しなければならない義務とは異なり、対応している会社は34.8%にとどまります)
  • 再雇用された場合、給料や役職が定年前と同じとは限りません(条件は会社によって異なります)

この記事は次の流れで説明します。

  • 定年は本当に70歳になるのか
  • 65歳以降、働き方はどう変わるのか
  • 年金と家計への影響
  • 今から確認しておきたい4つのこと
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定年は本当に70歳になるのか

「定年延長」という言葉を調べている方の多くは、自分の勤め先や将来の働き方が具体的にどう変わるのか、何が決まっていて何がまだ決まっていないのかを知りたいのだと思います。

そこでまず、高年齢者雇用安定法という法律が会社に求めていることを、年齢の区切りごとに整理します。

定年延長・再雇用・定年廃止の違い

この法律は、定年を65歳未満に定めている会社に対して、次の3つのうちどれかを必ず用意するよう求めています。

1つ目は「定年の引上げ」で、定年年齢そのものを65歳以上に引き上げる方法です。

2つ目は「継続雇用制度の導入」で、希望する人を定年後も引き続き雇用する、いわゆる再雇用・勤務延長の仕組みです。

3つ目は「定年制の廃止」で、定年という区切り自体をなくす方法です。

厚生労働省が2025年12月19日に公表した「令和7年 高年齢者雇用状況等報告」(2025年6月1日時点、常時雇用者21人以上の企業237,739社が対象)によると、65歳までのいずれかの措置を実施済みの会社は99.9%にのぼります。

その内訳は、継続雇用制度の導入が65.1%で最も多く、定年の引上げが31.0%、定年制の廃止が3.9%となっています。

つまり「定年延長」だけが65歳まで働ける方法ではなく、実際には再雇用(継続雇用制度)を選ぶ会社のほうが多いというのが実態です。

65歳までは会社の「義務」

65歳までのこの措置は、高年齢者雇用安定法にもとづく会社の「義務」です。

ただし、これは希望する人が65歳まで働ける制度を会社が用意する義務であり、全員に定年前と同じ給料や役職を保証するものではありません。

2025年3月31日をもって、対象者を限定できる経過措置も終了しました。

2025年度からは、希望者全員を対象とした65歳までの雇用確保を、会社が整備する必要があります。

70歳までは会社の「努力義務」

一方、70歳まで働けるようにすることは、2021年4月1日から会社の「努力義務」とされています。

努力義務とは、必ず実施しなければならない義務とは異なりますが、会社に対応する努力が求められているという意味です。

努力義務なので、65歳までとは違い、必ず用意しなければいけないわけではありません。

65歳から70歳未満に定年を定めている会社などは、定年制の廃止、定年の引上げ、継続雇用制度の導入、業務委託契約の導入、社会貢献事業に従事できる制度の導入、のいずれかを講じるよう努めることとされています。

先ほどの厚生労働省の調査では、70歳まで働ける仕組みを用意している会社は34.8%でした。

65歳までの99.9%と比べると、実施率にはまだ大きな差があります。

65歳以降、働き方はどう変わるのか

70歳まで働くのは義務ではない

ここまでの内容をまとめると、「70歳まで働くことが会社員に一律で義務付けられている」わけではありません。

義務があるのは会社側であり、労働者個人が70歳まで働くことが義務付けられているわけではありません。

同じ調査では、定年を65歳以上に定めている会社(定年制廃止を含む)は34.9%にとどまり、多くの会社では定年年齢自体は65歳未満のまま、再雇用で対応しているのが実態です。

「70歳まで働く時代」という言葉は将来の方向性としては正しい面がありますが、今の時点ではまだ会社ごとの対応に差があるというのが正直なところです。

再雇用後、給料や役職はどう変わる?

継続雇用制度には、定年後にいったん契約を結び直す「再雇用」と、契約を切らずにそのまま働き続ける「勤務延長」があります。

どちらの場合も、雇用形態や給料、役職が定年前と同じとは限りません。

具体的な条件は会社の就業規則や個別の雇用契約によって異なります。

自分の勤め先がどの制度を採用していて、再雇用後の給料水準がどう変わるのかは、人事担当部署や就業規則で確認しておく必要があります。

年金と家計への影響

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働ける期間が延びるとどうなる?

定年延長や再雇用によって給料をもらえる期間が延びること自体は、家計にとってプラスに働く面があります。

一方で、この記事の冒頭で触れた「70歳まで働き続けることになるかもしれない」という不安の背景には、年金だけでは老後の生活費をまかなえないかもしれない、という現実的な問題があります。

年金はいつからもらえる?「繰下げ受給」という選択肢

老齢年金は原則65歳から受け取れますが、日本年金機構によると、66歳から75歳までの間で受け取り始める時期を遅らせる「繰下げ受給」という選択肢もあります。

繰下げ受給を選ぶと、1か月遅らせるごとに年金額が0.7%ずつ増額され、75歳0か月まで繰り下げると増額率は最大84.0%になります。

※出生年月日や受給権の発生時期などにより、繰下げ可能な年齢と増額率の上限が異なる場合があります。

つまり年金を受け取り始める時期は65歳固定ではなく、一定の条件のもと、原則として66歳から75歳までの間で自分で選べます。

給料が変わると社会保険料も変わる

再雇用後に給料や労働時間が変わると、社会保険料の算定や扶養の条件が変わることがあります。

具体的な保険料への影響は一人ひとりの給料や勤め先の制度によって異なるため、本記事では制度があることのみをお伝えし、詳しい試算は行いません。

より詳しい社会保険の仕組みについては、別記事もあわせてご覧ください。

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今から確認しておきたい4つのこと

① 退職後に必要な生活費を確認する

何歳まで働くか、何歳から年金を受け取るかを考える出発点は、自分の退職後の生活費を把握することです。

今の家計から、住居費や保険料のように定年後も変わらず必要な支出と、通勤費のように減る支出を分けて考えると、必要な金額が見えやすくなります。

② 自分の年金見込額を確認する

ねんきん定期便やねんきんネットで、自分の年金見込額を確認しておくことも大切です。

繰下げ受給を選ぶかどうかも、まず今の見込額を把握したうえで検討することになります。

③ 会社の定年・再雇用制度を確認する

自分の勤め先が、定年の引上げ・継続雇用制度・定年制廃止のどれを採用しているか、また70歳まで働ける仕組みを用意しているかは、就業規則や人事部への確認でわかります。

再雇用後の給料水準や評価制度についても、可能であれば早めに確認しておくと、将来の見通しが立てやすくなります。

④ 資産形成で「選べる状態」をつくる

制度上、65歳までの雇用は確保されていますが、70歳まで働くかどうかは会社の制度の有無だけでなく、自分の希望や資産状況によっても変わります。

今のうちから資産形成を進めておくことは、「70歳まで働かなければならない」状況を避けるためというより、「何歳まで働くかを自分で選べる状態」に近づくための手段だと考えています。

開始年齢月3万円積立・年利5%・65歳時点の資産
30歳スタート約3,408万円(35年間)
40歳スタート約1,787万円(25年間)
50歳スタート約802万円(15年間)

※月末に3万円を積み立て、年利5%を月利換算した概算です。税金・手数料・物価上昇は考慮しておらず、実際の運用成果を保証するものではありません。

筆者が資産形成を続ける理由

私自身も会社員を10年以上続けており、この記事で紹介した制度は、自分にとっても他人事ではないテーマです。

「このまま70歳まで働き続けるのか」と考えることは、これまでにも何度かありました。

だからこそ、会社の制度がどうなるかを待つだけでなく、自分で資産形成を進めることで、将来「働き続けるか」「働く時間を減らすか」を自分で選べる状態を目指しています。

FIREは、働かなくて済むようにするための手段というより、こうした選択肢を手元に持っておくための手段のひとつだと考えています。

なお、FIREを始めるタイミングについては、40代からFIREは間に合う?現実的な戦略と今すぐできる行動もご覧ください。

よくある質問

定年は一律で70歳になるのですか?

いいえ。70歳まで働けるようにすることは会社の努力義務であり、定年を70歳に引き上げることが全ての会社に義務付けられているわけではありません。2025年時点で、70歳まで働ける仕組みを用意している会社は34.8%です。

定年延長と再雇用は何が違うのですか?

定年延長は定年年齢そのものを引き上げる方法で、再雇用は定年後にあらためて雇用契約を結んで働き続ける方法です。

どちらも65歳まで働ける仕組みとして認められており、2025年の調査では再雇用を選ぶ会社が65.1%と、定年延長(31.0%)より多くなっています。

年金は何歳から受け取れますか?

原則65歳からですが、66歳から75歳までの間で受け取り始める時期を遅らせる「繰下げ受給」を選ぶこともできます。

1か月遅らせるごとに年金額が0.7%増額され、75歳0か月まで繰り下げると最大84.0%の増額になります。

出生年月日などにより上限が異なる場合があります。

まとめ

定年延長は、65歳までは会社の義務、70歳までは会社の努力義務という制度で、会社員一人ひとりに70歳までの就業が一律に義務付けられているわけではありません。

一方で、年金を受け取り始める時期は自分で選べる仕組みになっており、何歳まで働き、何歳から年金を受け取るかは、思っている以上に自分で調整できる部分があります。

まずは自分の勤め先の制度と年金見込額を確認し、そのうえで資産形成を進めておくことが、将来の働き方を自分で選べる状態に近づく一歩になります。

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経済的自由を目指す会社員
40代既婚 子供男の子2人
高配当系の投資とインデックス投資を組み合わせて運用中
なんとなく社畜生活をしていたが結婚を機に時間の重要性に気付く
今の生活を変えたいと日々行動する
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